いきなりですが、質問です。
みなさんご自身やお子さんは、図形の展開や体積を求める
いわゆる数学の「 幾何 」とくくられる問題は得意ですか?
また、方向音痴ですか?
地図を容易に理解できますか?
わたしは幾何問題が好きだったと記憶していますし、地図も容易に理解できて方向音痴ではありません。
しかし、わたしの娘は中学にあがると幾何問題に苦戦していました。
地図も読めません。
そしてなかなかの方向音痴なのです(笑)
( こんなところで暴露されているとは露程にも思ってもいないだろうの娘、ごめんね💧)
質問の答えに共通している「 能力 」とは・・・
実は、さきほどの質問にYESと答えた方に共通してみられる傾向があります。
それは
「 空間認識力 」
といわれる能力が高いということ。
あまり聞き馴染みのないスキルですが、私たちの日常生活のなかで、
物と物との距離感やその大きさ、位置関係を読み取ることができたり、
あらゆる情報から具体的なイメージを作り出し、
捉えられる思考力のことを空間認識力と定義されています。
わたしがこの空間認識力に注目したきっかけが、さきほど暴露してしまった娘の
「 幾何できなさすぎ問題 」に直面したときでした。
小学生の頃に図工や算数の授業で、円柱やサイコロの模型を厚紙で作る課題があっても
点と点の位置が合っていない、隙間ができている、などと上手に完成できないことが多々ありました。
「 まぁこれは本人の大雑把さがあらわれているんだろうな〜 」程度にしか思っていなかったわたし。
特に問題視していませんでした、、、
が!中学にあがり算数から数学へとうつり、少し複雑な幾何ゾーンに突入すると
「 全然わかんない! 」が積み重なりテストの点数が伸びませんでした。
問題をみせてもらっても、そこまで難しい問題ではなさそう、、、
そこで考え方のヒントを教えても、
娘は「????? 」となっちゃうのです。
空間認識力が高いと数学のスキルも高くなる!?
解き方のヒントを教える中で、わたしと子どもの違いに気がついたのです。
それは、
見えていないところを想像し組み立てていく力の差。
簡単に言うと、サイコロの展開図や順番を頭の中でうまくイメージできるかできないか、ということ。
そこでどうにか解決法はないものだろうかと、色々と調べてたどり着いたのが
「 空間認識力 」というスキルだったのです。
この空間認識力が高いと、頭の中で物や空間の形やその関係性をうまく捉えることができるようになり、
数学や科学などにおける能力が高くなるという研究結果も数多くあるそうです。
わたしは理系ではありませんが、娘と比べてみると「あ、なるほど!」と腑に落ちました。
頭の中でイメージできたものを俯瞰で思考することが大切になってくる数学や科学の分野では
この能力の差が全てとまではいきませんが、多少なりとも影響があるものだと納得できますよね。
空間認識力の高さは生まれつきなのか?性差はあるのか?
ここで気になってくるのが、この能力はどうすれば伸ばしていけるものなのかということ。
実は、空間認識力には生まれつきの個人差があるそうなんです。
しかしあくまでも「 能力 」なので、生まれつきの個人差があって当然だと思います。
また、わたしの周りでも地図を読むことが苦手な方は多いのですが「 女性は地図が読めない人が多い 」などと
女性よりも男性の方がその能力が高いような印象がありますよね。
空間認識力が高いかどうかの性差というのは、
科学的論点から男女の脳の作りの差、ゆえにだと言われていますが、
かといって後天的に鍛えても伸びないのかといえば
そうではないらしく、
周囲からの働きかけによってある程度までトレーニングできるらしいのです。
遊びから空間認識力を鍛える方法
一般的に空間認識力は幼少期の間に成長していくそうなので、その頃から遊びの中でトレーニングしてあげると効果的です。
そのなかでも特に効果的だと言われていることを、まとめて紹介します。
積み木やブロック遊び
積み木や組み立て式のブロックでの遊びが空間認識力を高めると言われています。
「この形は上から見ると〇〇だね」「奥にはどんな形のものをつくる?」などと声がけして形や空間を意識させて遊ぶといいかもしれません。
スポーツ(特に球技が効果的)
手足と視覚を意識して使うことができるサッカー・バレーボールなどの球技が空間認識力を高めるのにむいているそうです。
幼いうちから柔らかいボールを使って遊べるので、自然と取り入れているご家庭もあるのではないでしょうか。
工作
折り紙や工作も効果があります。さらに自分のアイデアを出すことで創造力も培えるので親子で一緒に楽しんで取り組めます。
家の中にあるトイレットペーパーの芯や段ボールを使って様々なものを再現してみたり、立体的なアイテムを作ったりすると面白いですね。
3Dゲーム
ある程度まで年齢がいって、ゲーム機に興味を持ち始めたら3Dを使ったゲームなどをさせるのも効果的だと言われています。
アイテムや建物を構築していくものや、距離感を使って対戦して遊ぶゲームなども数多く発売されています。
ゲーム時間のルールをちゃんと決めてうまく取り入れながら活用できるといいですね。
わたしの子どもの頃を振り返ってみると、積み木やブロックでよく遊んでいました。
その中でも特に工作が大好きで、自分の理想の王国なんかを建設していた記憶があります。
一方で、娘は積み木やブロックにあまり興味を持たず、お絵描きや塗り絵、絵本を読む方が好きでした。
やはり幼少期の遊びからも影響してくるものだと実感しました。
どのようにしても、空間認識力は高いから優秀で低いから優秀じゃないというわけではありません。
あまり意気込まずに自然と日々の遊びの中から培っていけるといいですね。
理系の進路を考えている親御さんには要注目の能力になるのではと思いますので、
伸ばしてあげることを意識してみるのをお勧めします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました⭐