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子どもの自己肯定感を育てよう

ここ数年の間でテレビや雑誌の様々なメディアでもよく目にするようになった

「 自己肯定感 」 というワード。

「 私はとても大切な存在 」

「 自分の良いところも悪いところ、全部ひっくるめてありのままの自分でOK! 」

自らの存在、自分が抱いた感情・価値観などを、これが自分だ!と受け入れ肯定できる感覚を自己肯定感といいます。

自分自身の土台ともいえるこの自己肯定感がしっかり育つと、あらゆる物事に前向きに取り組めたり、

失敗したとしても試行錯誤しながら解決に向かって進んでいく力を持つことができます。

さらには自分や他者のことを認めて尊重できるため、周囲とのよい関係を築くことができるようになります。

教育の世界では、話題になる以前より大切なものだと提唱されているようなのですが、

いじめや暴力、非行、無気力など子どもたちを取り巻く様々な問題の根っこに、この自己肯定感の低さが関係していることが多いからだそう。

また、内閣府の調査において自己を肯定的にとらえている割合や、自分自身に誇りをもっている割合が日本の若者は諸外国に比べて低い傾向にあるという結果も公表されています。

筆者自身、まさしく自己肯定感の低さが要因となって思春期に入り少し荒れててしまった経験があることから、自己肯定感の大切さを痛感しています。

人生において、自分らしく自信を持って生きていくためには土台となる自己肯定感を育てることがとても重要なのです。

それをふまえて、この記事では以下のことをそれぞれお伝えしていきます。

  • 自己肯定感が低いとどうなる?
  • 自己肯定感が低くなる要因
  • 子どもとの関わりで自己肯定感を育む方法

子育て中の方はもちろん、

自分は自己肯定感が低いかもしれない…そう思っている方もせひ参考にしてみてくださいね。

自己肯定感の低さが影響するもの

・自分は必要とされていない

・自分には価値なんてない

・自分は愛されてない

このように自分に対してネガティブな感覚を抱くことを自己肯定感が低い状態と言えます。

なんだか思春期特有の感覚のような気もしますが、大人でも抱えている人は意外と多くみられます。

自己肯定感の低さは大人になれば自然と改善されるかといえば、決してそうではないということなんですね。

では、自己肯定感が低いままでいるとどのような影響があるのでしょうか。

自己否定が強くなる

当然ですが、自己肯定感が低いと自己否定の感情が強くなります。

自分自身の考えや行動だけでなく、自分の存在そのものに対しても常に否定的にとらえるようになり、

身の回りへの関心や新しいことへ挑戦する意欲が低下するだけでなく、メンタルの不調を招いてしまうことにも繋がります。

自分を卑下する

誰かに認められたり褒めてもらえる機会があったとしても、言葉の意味通りに受け取れず

「 本当にそう思っているのかな? 」などと疑ってしまったり、

「 いや 」 「 でも 」 などと否定してしまう癖がついています。

自分はたいしたことないと萎縮してしまい、周囲よりも劣っているんだという自己嫌悪や劣等感で苦しむ原因にもなってしまいます。

承認欲求が強くなる

自分の価値を感じることができず、自分で自分を認められないので、

他者からの評価で自分の価値を確かめようとします。

その思いが強すぎると、マウントを取ってしまったり行き過ぎた行動をおこしてしまうことがあったりします。

逃げ出してしまう

自分に自信がないことで、挫折や失敗を恐れ傷つきたくないと逃げ出してしまったり、

そもそも自分には無理と諦めてしまいます。

プレッシャーに弱く、チャレンジすることや問題と向きあう前から言い訳をしたり

ネガティブな思い込みをしてしまいがちです。

自らの意志が強く持てない

自信のなさから他者からの評価が気になってしまう状態になっているため、自分で決断することを避けるようになります。

意思決定を周りの人に委ね、自分で決めざるを得ない状況でも周囲の評価が気になってしまい、適切な判断を下せない状態になってしまうこともあります。

自己肯定感が低いことによって周囲とのギャップや生きづらさを感じてしまい、ネガティブの連鎖に陥ってしまうなんてことも。

なぜ自己肯定感が低くなるのか

それでは、自己肯定感が低くなってしまう要因は何なのでしょうか。

褒められたり認めてもらえることが少なかった

幼少期に親から愛情を受けて育てられていたとしても、認められたり褒められたりした経験の少なかった人は、

しっかり無意識のうちに自分のことを認められなくなってしまうのです。

例えば、子どもはハイハイをしたり、おしゃべりをしたりと簡単なことでも年齢に合わせて周囲が褒めてくれます。

そうすることによって自尊心を培っていくものですが、その機会が少なかった場合、

自己肯定感がうまく育たず自分に価値を感じないまま成長してしまいまいます。

周囲が過保護すぎて自分で経験をつめなかった

しかしながら、親や周囲が過保護すぎるのもまた、自己肯定感を育む機会を失ってしまうことがあるのも事実。

大切な我が子だからと、子どもが怪我をしないように危ないことは先回りして止めてしまう場面が多々あると思います。

失敗しそうだったり多少危ないなと思うことでも、子どもにとっては自信をつけるために経験が大切なのです。

裏を返すと「 それはあなたにそれは無理だよ 」と否定しているのと同じになってしまい、過保護気味に育てられた子どもは、

経験を積み自信をつけていく機会が少なくなることで自己肯定感が低くなってしまう原因になります。

自分で決めることが少なかった

また、食べ物や服装の身近な選択から始まり習い事や部活、進路に至るまで、子ども本人の意思よりもアドバイスのつもりで良かれと思って

親の意見を優先させてしまうことも、子どもの自己肯定感は育たないといいます。

意見を言っても採用されないことが続くと、どうせ自分の気持ちは聞き入れてもらえない、自分は信頼されてないんだと自ら考え選択する意欲をそいでしまうことになってしまいます。

子どものためにしてたつもりだったのが、反対に自己肯定感を低くさせる原因と聞いて、ドキリとした親御さんも多いのではないでしょうか。

子どもの自己肯定感をしっかりと育んでいくためには、親や祖父母などによる子どもとの関わり方が重要になっていきます。

しかし、昨今は核家族や共働き世帯という事情から子供とじっくり向き合う時間が減ってきているのも事実。

その結果、子どもを褒めてあげたり認めてあげる行為が疎かになってしまい、多くの家庭で自己肯定感をうまく育てられない環境になってしまっています。

自己肯定感を育てて高めていく方法

親や周囲との関わり方次第でいかに育つかがわかった自己肯定感ですが、うまく育てていくことができれば大切な土台を築いてあげることができます。

ここで関わり方のポイントをおさえて子どもの自己肯定感をしっかり育てていきましょう!

褒める!結果を褒めるのではなく過程を褒める

結果を褒めるばかりになってしまうと「 結果が残せないとダメなんだ 」と感じてしまうので、ありのままを褒めていくように意識しましょう。

例え失敗してた場合でも「 こんな大変なことに挑戦したのって凄い! 」「 目標に向かって努力できてて尊敬する!」など、挑戦したことや過程を褒めてあげるとまた次も挑戦しようと前に進む力が湧いてきます。

肯定する!口を挟みたくても最後までしっかりと聞く。手を貸してあげたくても先回りせずグッと我慢

子どもが何かを一生懸命に伝えたがっているとき、言葉に詰まったり言い間違えをしてしまっていても、グッと堪え最後まで話しを聞いて

肯定してあげましょう。挑戦しようとしているときも同様に手を貸さず最後まで見守ります。

そうすることで自分は認められている、受け入れられてるんだという感覚が育っていきます。

甘えささせる!甘やかせるのではなく受け入れる関わり

子どもが甘えてきたとき、受け入れすぎるとワガママになってしまったり自立心が育たないのではという不安から拒んでしまったり、

「 もうお兄ちゃん・お姉ちゃんなんだから 」と言ってしまわすに状況に合わせて受け入れてあげましょう。

甘えると甘やかせるの違いを認識して、子どもの気持ちをしっかりと受け止めてあげると心が満たされていきます。

選択させる!

寝るときのパジャマや下着、お昼に食べたいものなど、小さなことでもいいので、子どもに選択させる習慣をつけましょう。

その際に、「 なぜこれがいいの? 」と問いかけて子どもの意見を認めてあげると、親から頼りにされていると実感でき承認欲求も満たされます。

他の子どもと比較しない!

「 〇〇くんは我慢できてたよ!」「 〇〇ちゃんはしてたよ!」などと他の子どもと比較してしまうことは、

子どもの自尊心を傷つけてしまうばかりか、無意識に周囲の目を気にしてしまうようになるので避けましょう。兄弟姉妹の家族間でも同様です。

ありのままの愛を伝える

最後はありのままの愛を伝えましょう。

「 〇〇くんがいてくれるだけで幸せ!嬉しい!」

「 そのままの〇〇ちゃんでいいんだよ〜!それだけでお母さん/お父さんは幸せなんだよ〜」

子どもの目を見て、肯定的な口調で伝えてください。

年齢の高い思春期の子どもに対して伝えるのは多少の照れくささがあるかもしれませんが、

誕生日や母の日・父の日など節目や記念日に

「 生まれてきてくれてありがとう。あなたがいてくれるだけでとても幸せ。」

「 あなたが産まれてきてくれたとき、今までで1番幸せだったんだよ。」

など、さらっと伝えたり当時の気持ちや写真を見せたりするのもいい方法だと思います。

人生において、ありのままの自分を受け入れ自分らしく生きていくためにとても大切な自己肯定感。

子どものときに育んでおけば、変化の大きい今の時代にも自身の力を信じて、自分らしい人生を築くことができるようになっていくでしょう。

ここまで、

自己肯定感とは何なのか?

低いとどのような影響があり、どのようにして育んでけばよいのかをお伝えしました。

みなさんの疑問に少しでもお役にたてたら幸いです。

最後までみていただきありがとうございました⭐

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